人件費はコストであり投資でもある、という両価性を持っていることが、扱いを難しくしている点になります。
コストの側面からだけ考えてしまえば、固定費でも変動費でもできるだけ抑えた方がいい、ということになります。そう言えてしまえばいいのですが、そう簡単にはいきません。
変動費としての「人件費」を、コスト削減の観点のみから切り詰めてしまえば、製品やサービスの質に悪影響を与えることになります。短期的に利益が上がったとしても、事業継続に影響が出てしまうでしょう。だからといって、無批判に必要な原価だからと漫然と積み上げていれば、事業が利益を上げる勢いを減速させることになります。
固定費としての人件費は、その割合を急激に下げることは難しいため、業務を外部に委託(派遣社員対応も含む)していくことで、人件費の変動費化を図りたいという要請が出てきます。しかし、その対象業務の選択を誤まると、「人」にお金をかけているのにもかかわらず、内部に知識や経験が蓄積しなくなるリスクを負うことになります。また、日本の労働人口減少が進むなか、適切な人材を確保し続けられるか否かが、事業継続に益々大きな影響を持ってくることを考えると、安易に固定費としての人件費を下げてしまえば、未来の競争力を失うことになってしまう可能性もあります。
つまり、変動費としての人件費も、固定費としての人件費も、どのラインで押さえるのが良いのか、短期的かつ長期的な視点で見極める必要があります。
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